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アメリカムナグロ(Pluvialis dominica)の分類 チドリ科(Charadriidae)
アメリカムナグロ(Pluvialis dominica)の概要 ムナグロ属(Pluvialis)

アメリカムナグロ(Pluvialis dominica)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Pluvialis dominica (Statius Muller, 1776)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:20~27 mm
・翼長:155~190 mm  
・跗蹠:38~47.5 mm
・尾長:53~66 mm 
・体重:86~123 g
・卵:長径 44.1~50 mm×短径 31~35.6 mm 平均長径 48.1 mm×短径 33.2 mm

参考文献

  • 清棲幸保 1954 ムナグロ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 757-760.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

分布

全北区。ユーラシア大陸の高緯度地方、北極圏のウラル山脈以東から北アメリカ大陸のソマリアからインドを経て太平洋諸島に渡ってすごす。

日本では渡りの途上の8~10月と4~6月に立ち寄る旅鳥であるが、一部は本州中部以南で越冬する。

沖縄県では多く見られる。春の渡りのほうが個体数が多い。

参考文献

  • 中村登流 1995 ムナグロ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 102.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

チドリ目 チドリ科

参考文献

  • 吉井正 2005 ムナグロ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 496.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

上面は黄褐色と黒色の斑が混ざる。夏羽の下面は黒色で、額・頸側・側胸・脇は白い。

冬羽は下面の黒色がなく、淡黄褐色。春秋に日本を通過するときは胸に黒色の斑模様があり、夏冬の中間羽も見られる。

参考文献

  • 吉井正 2005 ムナグロ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 496.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

成鳥の冬羽に類似しているが、体の下面には淡褐色の波形の斑紋または横斑、縦斑などがある。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 ムナグロ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 757-760.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は淡黄褐色または赤錆色を帯びた淡黄褐色、緑色を帯びた淡黄褐色などの地に黒褐色の粗大な斑紋がある。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 ムナグロ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 757-760.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

生態

生息環境

渡り期には、水を張った水田、掘り起こした水田、河原、砂浜、牧草地などで見られ、冬は乾田、芝生、干拓地、荒れ地、干潟、サトウキビを刈りとった跡地などにいる。

繁殖地はツンドラの尾根状のところで、乾燥して植生の疎らなところに営巣する。

参考文献

  • 中村登流 1995 ムナグロ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 102.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

食性

地上を歩いたり走ったりして、急に止まってついばむ急襲型である。

昆虫、甲殻類、貝類、ミミズやゴカイ類などの動物殖だが、草の種子も食べる。

参考文献

  • 中村登流 1995 ムナグロ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 102.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

ライフサイクル

繁殖期は6~7月ごろ、一夫一妻で繁殖する。巣は地上に窪みをつくり、草や葉を敷く。

1巣卵数は4個、両親が抱卵し、雛は26~27日ぐらいで孵化する。雛は早成性の離巣性で、両親の世話で育ち、22日ぐらいで独立する。

参考文献

  • 中村登流 1995 ムナグロ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 102.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

鳴き声

飛翔中にはピョ、ピョーまたはチョピョー、あるいはチュリー、チュリー、またはチョピッ、チョピッなどと清らかな声で啼き、地上に群れているときにはピョピョ、ピョピョ、ピーピョピョ、ポィー、ポィー、ポィー、ポィーヨ、ポィーヨなどと互いに賑かに啼き合っている。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 ムナグロ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 757-760.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

特徴的な行動

非繁殖期には群れ、30羽ぐらいまでが多い。繁殖期には広いなわばりをもって分散する。

高さ 30~50 mぐらいで行うフライトディスプレイがあり、直径 500~800 mぐらいのサークルを描きつつ、雌の上をさえずりながら特別な飛び方をする。

参考文献

  • 中村登流 1995 ムナグロ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 102.

最終更新日:2020-06-18 キノボリトカゲ

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